内部取引防止規程(大会社・不動産業)
内部取引防止規程とは
内部取引防止規程とは、会社の内部情報の適切な管理体制を整備し、金融商品取引法に違反する内部者取引(インサイダー取引)を未然に防止するための基本的なルールを定めた規程です。役職員が業務上知り得た未公表の重要事実の取扱いを明確にするとともに、情報管理や株式売買に関する制限・手続きを定めることで、公正で透明性の高い企業活動の維持と、社会的信頼の確保を目的としています。
内部取引防止規程のポイント
- 未公表の重要事実を知りながら株式などを売買する内部者取引を禁止し、金融商品取引法など関係法令の遵守を徹底する。
- 重要事実の範囲や発生時期、公表の定義を明確にし、判断基準の統一と適切な運用を図る。
- 業務上知得した重要情報は厳重に管理し、正当な業務目的がある場合を除き、社内外への漏えいを禁止する。
- 重要事実に関する情報は所管部門が管理し、発生時には関係部署と連携して速やかな報告・公表を行う体制とする。
- 役職員による自社株式などの売買は、重要事実の公表完了まで禁止するとともに、必要に応じて事前協議を義務付ける。
- 取引先など他社の内部情報についても同様に厳重管理し、当該情報に基づく株式売買を禁止することでコンプライアンスを強化する。
内部取引防止規程(大会社・不動産業)のテキスト
内部取引防止規程 第1章 総 則 (目 的) 第1条 本規程は内部情報に関する管理基準などを定め、金融商品取引法に違反する内部者取引を未然に防止することを目的とする。 (関係諸法令などの遵守) 第2条 役職員は、内部者取引を未然に防止するため、金融商品取引法その他の関連法規ならびに本規程その他職務遂行にかかる社内規程などを遵守しなければならない。 (定 義) 第3条 本規程に定める用語の定義は、次の各号に定めるところによる。 (1)内部者取引とは、役職員が、①当社の未公表の重要事実を知りながら、または②職務遂行上知得した他者の未公表の重要事実を知りながら、当社または当該上場会社の株券などを売買することをいう。 (2)役職員とは、当社の役員および社員その他当社と雇用契約を締結しているすべての者をいい、その立場でなくなった後も1年以内の期間は、この規程を遵守しなければならない。 (3)職務遂行上とは、職務時間内外であるとを問わず、役職員がその職掌に応じて取り扱う執務を遂行する過程をいう。 (4)重要事実とは、当社の業務などに関して重要な影響を及ぼす別表の事実をいう。 (5)公表とは次のいずれかの場合をいう。 ① 金融商品取引法第25条の規定により、有価証券届出書、有価証券報告書などが公衆の縦覧に供されたとき。 ② 2社以上の報道機関に対し重要事実を公開し、後の公開より12時間を経過したとき。報道機関とは次のものをいう。 イ 国内において時事に関する事項を総合して報道する日刊新聞紙の販売を業とする新聞社および当該新聞社に時事に関する事項を総合して伝達することを業とする通信社 ロ 国内において産業および経済に関する事項を全般的に報道する日刊新聞紙の販売を業とする新聞社 ハ 日本放送協会および放送法に規定する一般放送事業者 (6)株券などとは、株券、新株予約権付社債券その他法令で定めるものをいう。 (重要事実の発生) 第4条 重要事実は、取締役会の決定があったとき、または差異の発生等の事由が生じたときに発生したものとみなす。 2 重要事実に該当するかどうか疑わしき場合は、所管部および企画部の協議に基づき企画部長がこれを決定する。 第2章 内部情報の管理 (情報管理) 第5条 役職員は業務上知得した重要事実に関する情報を厳重に管理するとともに業務上必要な場合を除いて、これを社内外に漏えいしてはならない。 (所管部) 第6条 本規程における重要事実の所管部は別途定めるものとする。 2 重要事実が発生したときは、所管部がこれを確認し、企画部長および広報部長に発生した事実の内容を連絡する。 (プロジェクト参加者の遵守義務) 第7条 重要事実を内容とするプロジェクトに直接関与する役職員は、第4条に定める重要事実の発生前においても、関連の情報を厳重に管理するとともに、業務上必要な場合を除いて、これを社内外に漏えいしてはならない。 (情報の公表) 第8条 重要事実の公表はできる限り早期に行うことを原則とする。 2 所管部および広報室は協議のうえ、重要事実の公表時期を決定する。 3 重要事項の公表は原則として広報室が行う。広報室以外において公表を行う場合は事前に広報室と協議のうえこれを行う。 4 新聞記者などの取材、社外からの照会・問合せなどに対する回答など、対外的な対応について不明な点がある場合は、広報室に指示を求め、必要に応じ広報室員同席のもとに対応する。 第3章 株券などの売買 (売買の禁止) 第9条 役職員が重要事実を知得した場合は、持株会による株式取得など法令で認められた場合を除いて、その公表が完了するまで、株式などの売買をしてはならない。 2 「会社の決定にかかる重要事実」については、取締役会の決定前であっても、実質的にこれと同様の決定があったことを知得し得る立場にある役職員は、その公表が完了するまでは株券などの売買をしてはならない。 また、第7条に定める役職員については重要事実の発生前においても同様とする。 (売買の事前協議) 第10条 役員および業務上重要事実を知得し得る立場にある職員が、当社の株券などの売買を行う場合には、持株会による株式取得など、法令で内部者取引が認められた場合を除いて、事前に企画部長と協議するものとする。 2 前項の場合、企画部長は必要に応じ指示を行うことができる。 第4章 その他 (他会社の内部情報など) 第11条 役職員は業務上知得した当社の取引先など(以下「他会社」という。ただし上場会社に限る。)の重要事実に関する情報を厳重に管理するとともに、業務上必要な場合を除いて、これを社内外に漏えいしてはならない。 2 役職員が他会社の重要事実を知得した場合は、法令で認められた場合を除いて、その公表が完了するまで、当該他会社の株券などの売買をしてはならない。 3 役職員が他会社の重要事実を内容とするプロジェクトに直接関与する場合については、第7条および第9条第2項を準用する。 付 則 本規程は、平成○年○月○日から施行する。 別 表 重要事実 (1)株式、新株予約権付社債の発行 (2)資本の減少 (3)株式の分割 (4)配当の増減または方法の変更 (5)合 併 (6)事業の全部または一部の譲渡または譲受 (7)解 散 (8)業務上の提携またはその解消 (9)子会社の異動を伴う株式の譲渡または取得 (10)固定資産の譲渡または取得 (11)事業の全部または一部の休廃止 (12)上場廃止の申請 (13)破産、民事再生法適用、または更生手続開始の申立て (14)新事業の開始 (15)公開買付けに対抗するための株券などの買集め要請 2.次の事実の発生(ただし、法令により軽微なものとして除外される場合を除く。) (1)災害または業務に起因する損害 (2)主要株主の異動 (3)上場株券などの上場廃止の原因となる事実 (4)財産上の請求にかかる訴えの提起、その判決または裁判によらない完結 (5)事業の差止めなどを求める仮処分の申請、その裁判または裁判によらない完結 (6)免許の取消し、事業の停止などの行政処分 (7)第三者による破産、民事再生法適用、更生手続開始または企業担保権の実行申立てまたは通告 (8)手形・小切手の不渡りまたは手形交換所の取引停止処分 (9)子会社にかかる破産、民事再生法適用開始、更生手続開始または企業担保権の実行の申立てなど (10)債務者または保証債務の主たる債務者にかかる不渡りなどによる債務不履行のおそれ (11)主要取引先との取引の停止 (12)債権者による債務免除または第三者による債務引受け・弁済 3.売上高、経常利益または純利益について、直近の公表値に比べ新たに会社が算出した予想値または決算において差異が生じたこと(ただし、法令に定める基準に該当する場合に限る。) 4.その他、会社の運営、業務または財産に関する重要な事実で、投資判断に著しい影響を及ぼすもの
